"漢方では、私たちの体は「気・血・水」の３つの要素が体内をうまく巡る事によって、健康が維持されていて、これらが不足したり、滞ったり、偏ったりしたケースに、不調や病気、障害が起きてくると考慮しられています。
「証」とは、理解いただけやすくいうと、「その人のステータス（体質・体力・抵抗力・症状の現れ方などの個人差）をあらわすもの」です。
したがって、同じ症状でも、自らの「証」と他の人の「証」が違えば、使われる漢方薬も違ってきます。
自身が服用している漢方薬を同じ症状だからといって、他の人が飲んでも影響が望みできない確率があるのは、こういった理由からなのです。
「証」の分け方のひとつに「虚・実（きょ・じつ）」があります。
そのため、「気・血・水」のどこに問題があるのかによって飲む漢方薬を選択していきます。
「気・血・水」は、不調のきっかけを探るためのものさしです。
症状や、体格などの要素から判別し、漢方ではその「証」に合った漢方薬が使われます。
体力や抵抗力が充実している人を「実証（じっしょう）」、体力がなく、弱々しい感じの人を「虚証（きょしょう）」と言います。